皆様へのご挨拶
心泉学園は、昭和１５年（１９４０年）に心泉義塾中学という、無償の全寮制、今でいうところの高等学校として二宮の地でスタートして以降、戦後養護施設として姿形を替え現在に至るまで、穏やかな気候、山も、海も望め、何よりも地域の方々からの温かい見守りを頂きながら、子ども達の養育を二宮の地で続けさせて頂いてきております。地域の皆様のご理解、ご支援は本当に有り難いと実感しております。
一昨年の新園舎竣工により、心泉学園の子ども達の生活は大きく変わりました。一般家庭に近い形態となる小規模化を図り、家庭的養育を目指しています。その生活を通じて子どもがありのままの姿、「自然体」の自分が受け入れられ、安心して生活することができる「家」を目指しています。
私たちの学園での毎日の生活は、お互いを認め、譲り合う気持ちが大なり小なり必要であり、その上に成り立っております。更に、心泉学園の存在を受容して下さる方々、ご理解、ご支援下さる皆様の下に、心泉学園が成り立っております。
この様に、学園の歴史を一緒に刻んで下さることへの感謝と、お互いがより一層身近になるのでは、という願いを込めて、我々職員と共に生活をすることになった子ども達の頑張りも、お知らせ出来たらと思います。
退所した子ども達からいつの日か、「心のふるさと」と言って貰えるように、民間施設として、｢神奈川｣の一員である、「心泉」の良い伝統を残し、それでも時代と社会背景が変わってきているので、職員同士、そして各関係機関とは「支え合う」パートナーシップとコミュニケーションのもとご指導を賜りながらチームとして、「子どもの最善の利益」を主眼に、誇りをもって養育力の向上を図る努力を重ねていきたいと存じます。
園 長 飯塚 富美